数学ガール

さっそくですがクイズです。次の数列の、次に来る数字は何でしょう?

  • 第1問: 1, 1, 2, 3,,,
  • 第2問: 1, 4, 27, 256,,,
  • 第3問: 6, 2, 8, 2, 10, 18,,,
その3は難問(奇問?)ですが、どうでしょう? (ヒントと正解は本文末尾にあります。)

さて、皆さんは結城浩さんをご存知でしょうか? プログラミング言語やデザインパターン等の入門書を多数リリースしているライターさんです。これらの書籍にお世話になったプログラマの方は結構いらっしゃると思います。かく申す私も、その内の一人です。

その結城さんが書かれる分野は、プログラミングに限定されません。暗号やパズル、最近では『プログラマの数学』という書籍を出されたことは記憶に新しいですね。そして最新作が『数学ガール』です。冒頭のクイズはこの書籍から拝借しました。ついでに紹介文もサポートサイトから拝借します。

『数学ガール』は、ミルカさん+テトラちゃん+「僕」という三人の高校生が、数学にチャレンジする楽しい《数学・青春・物語》です。読み物形式でありながら、取り扱う数学的内容は本格的。数学クイズが好きな一般の方から、理系の大学生、社会人まで楽しめるはずです。

これだけ読むと「萌え」をエサにオタクを釣る所謂萌え本[W]の二番煎じであるかの印象を受けるかも知れませんが、内容はちゃんと「数学」かつ「青春」していますし、挿絵も「萌え」とは程遠い素描による素気ないものです。
# それが余計に想像力を刺激する可能性は否定できません :-)

本書で扱われている内容は、素数[W]絶対値[W]べき級数[W]フィボナッチ数列[W]テイラー展開[W]母関数[G]などなど、字面を追うだけでは頭痛がしてきそうなものばかりです。しかしそこはさすがの結城さん。筆が冴え渡っており、サクサクと読み進めることができます。

この書籍を読み進めるにつれ、中学高校と「数学」に対して抱いてきた、理解できたようで理解できていないような、モヤモヤした感じが次第に薄れていくことを実感できます。正直、快感です。このような書籍を手に入れられる今時の中高生は幸せですね。

さて、この書籍を読み進めるにあたって前提とされる数学的知識は、中学〜高校レベルです。しかし、比較的レベルの高い内容の場合はその都度説明がありますので、安心してお手にお取り下さい。知的好奇心に飢えている、最近読む本がマンネリ気味、そんなあなたにもお薦めできる良書です。


さてさて、冒頭のクイズの解法のヒントです。

  • 第1問: ある項の前にある二項に注目
  • 第2問: 第n項の "n" に注目
  • 第3問: 各項を1/2して並べてみると、見覚えのあるアレが...
正解はこちら。マウスでドラッグして表示させて下さい。
  • 第1問: プログラマにはお馴染、フィボナッチ数列です。第n項は第n-2項と第n-1項の和になっています。ということで、正解は5 (2+3)となります。フィボナッチ数列は、末尾再帰な関数を書く練習によく使いますね。
  • 第2問: 第n項の値が n^n になっています ("^"はべき乗です)。ということで、正解は3125 (5^5)となります。
  • 第3問: 1/2してみると「3, 1, 4, 1, 5, 9,」。頭の 3 と 1 の間に小数点を入れてみると...「3.14159...」。はい、円周率の各位の数の数列ですね。ということで、正解は4 (π=3.14159265... の、9の次の2を2倍)となります。ちなみにこの問題、電車の中で10分考えましたが分かりませんでした。

なお、この記事は弊社のニュースレターの記事を加筆修正して転載しました。ニュースレターご購読の申し込みは弊社ウェブサイト、無償評価版ダウンロードのページからどうぞ。