04/29: GW集中連載! 真空管アンプを設計しよう! その2
なぜ真空管でアンプを作るのか。半導体アンプと真空管アンプの音質の違いについて、世間では侃々諤々喧々囂々議論があるようです。曰く、真空管アンプの方が音が暖かいなどなど。しかし、個人的には設計、部品集め、実装、音出し、メンテ、どれを取っても真空管アンプの方が手間が掛かる点が気に入っています。手間の掛かる子ほど可愛いということでしょうか。また、そのほんのりと暖かく光る姿に何となく心が和んでしまいます。
さて、具体的な話に進みましょう。先日、6C4C(6S4S)という直熱三極管を、かなり安価で入手しました。ロシアのSvetlana製で、いわゆるWinged C[G]ロゴが付いています。6C4Cは6B4Gのロシア版、6B4Gは6A3のオクタルベース版、6A3は2A3のフィラメント電圧6.3V版、2A3はオーディオ用途で一世を風靡した著名な真空管です。つまり、6C4Cは由緒正しい駄球[G]と呼んで過言ではないと思います。今回はこの球を使うことにしましょう。
この6C4Cをどのような回路で鳴らすか、が次の問題です。シンプルにシングルアンプ[G]にするか、広帯域とパワーを期待してプッシュプルアンプ[G]にするか。今回は、世間で話題の全段差動プッシュプルアンプ[G]を採用したいと思います。現在弊社オフィスで活躍しているEL34アンプも、この全段差動プッシュプルです。
全段差動プッシュプルの利点は、高音質であることに尽きます。シングルの音質とプッシュプルの広帯域を、比較的容易に実現できちゃうんですね。反面、プッシュプルのようなパワーは期待できません。しかし、騒音も公害として取り沙汰されるこの時代、広いホールや郊外の一戸建てでもない限り、パワーは不要でしょう。
その他、全段差動プッシュプルについての詳細は、このアンプを世に広めているサイト情熱の真空管と書籍『情熱の真空管アンプ』を参照して下さい。という感じで続きます。
